お魚くわえて

鍼治療が世界を変えるまでの記録

休日はDIY!ダンボール洗濯機作りに挑戦!!

みなさんこんにちは。札幌にある手作りにこだわる鍼灸院、快気堂鍼灸院白石の谷地一博です。

 小さな手のぬくもり

休日の朝、ソファーに腰掛け、iPadでコンビニの時給について調べる私のところに、息子がやってきました。

「パパ〜、ちょっとこっち来て〜」

息子は私の手を取り、洗面所の方へ引っ張っていきます。小さな手から伝わってくる、3歳児の生命力に溢れたぬくもりに、思わず顔がほころびます。この密かな喜びを、脳の大事な部分に刻印しようとしていたら、意外なものの前に到着しました。

「パパ〜、これ作ってよ!」

息子が指差した先には、Panasonicの全自動洗濯機NA-FS710がありました。

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ミッション「洗濯機を作る」の意味するところ

洗濯機を作るという、一見不可能に近いハードミッションですが、子どもの言葉は字面ではないところに本意があるものです。素数を数えて、気を落ち着かせながら、息子の言葉の翻訳を試みます。

すると、2ヶ月前のあることを思い出しました。「自分の冷蔵庫が欲しい」という息子のために、ゴミ箱にあったダンボールを利用して、冷蔵庫のおもちゃを作ってあげました。

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仕事のちょっとした空き時間を利用して作ったため、正直、出来は酷いものでしたが、息子はたいそう気に入ったようで、おもちゃの食材をかたっぱしから入れ、お料理ごっこを熱心にやっていたのです。

「そうか、自分専用のダンボールの洗濯機が欲しいんだね」と私が言うと、「うん!」とキラキラした目で、息子が頷きます。

よし、パパに任せとけ!と高らかに宣言し、パパの威厳を示したいところですが、ある不安が私の脳裏を横切ります。

パパの欠陥

私には「DIY能力が無い」のです。

DIYとは、専門業者ではない人が自身で何かを作ったり、修繕したりすること。英語のDo It Yourselfの略語で、「自分でやろう」の意。 Wikipediaより

DIY能力に憧れます。私のように小さな鍼灸院では、DIY能力があれば、どれだけ戦力になることか。

以前にもお伝えしましたが、私の父・邦夫は、自分で鍼灸院を作ってしまうほどのDIYの鬼です。

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快気堂ができるまで 3 | ドアのノックはゆっくりと

少年の心の機微

私が小さい頃から、父・邦夫はいろんなものを作ってくれました。

私が小学校に入って、初めて補助輪付きでない本格的な自転車を欲しがった時も、父がジャンク屋で仕入れてきた部品を組み立てて作ってくれました。

なぜか、サドルの後面にヘルメットをかぶったアヒルの顔がプリントされていました。父が気を利かせてくれたのでしょうが、私はこのサドルの絵が、たまらなく恥ずかしかったのです。

女の子も含めた小学校の友達と、羊ヶ丘までサイクリングに行った時も、サドルの後ろを隠すため、荷台の方までお尻をずらして、股間でサドルを挟むような格好で自転車に乗っていました。

今考えると、その格好の方がよっぽど恥ずかしく、ヘルメットアヒルのプリントもレーシングカーみたいでカッコイイはずなのですが、年頃の男の子のメンタルは中々複雑です。

父と

脳がDIYを拒否している?

このように、父・邦夫が何でも作ってしまう人だったので、私はDIYを必要としたことがほとんどありません、DIYは父・邦夫のものという認識が強すぎるためか、強い苦手意識があります。

ホーマックなどのホームセンターに行っても、脳が拒否反応を起こすのか、強烈な眠気に襲われ、10分と居れないほどです。ホーマックなら毎日でも行きたがる父・邦夫の血が本当に私に流れているのか疑わしくなります。

しかし、溺愛する息子の所望とあっては、無碍にはできません。例え苦手であっても、それに挑戦する姿勢を見せることこそが、最良の教育なのではないかと私は思っています。

ダンボールの肌触り

とにかく、製作を始めようと、3年前の引越しから放置されていたダンボールを出してきました。

すると、ダンボールの感触が私の眠っていた記憶を呼び覚まします。

すっかり忘れていましたが、小学校高学年の時、ダンボール工作に明け暮れていた時期がありました。ガンダムエルガイムダンバインなどのロボット系や、聖闘士星矢のクロス、仮面ライダーの胸板など、狂ったようにダンボールで作っていたことを思い出したのです。ダンボール工作といえば、谷地のところの倅と言われていた時があった気がします。

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「なんだ、DIYと聞くと眠くなるだけで、奥底では父・邦夫の血を引き継いでいるんだ!」と自信を取り戻し、迷いがなくなりました。

製作開始!

まず、ダンボールを用意。引越しのサカイのダンボールはパンダちゃんがプリントされていて可愛いですね。これを有効活用したいところです。

97C61F66 C6DB 4DC0 B5CC CA66E42AC433このままだと、息子が遊ぶ物としては大きすぎるし、あんまり大きいと、置き場所にも困ります。理想は、息子用の小さな洗濯カゴの大きさです。あわよくば、息子が洗濯物を自分で入れる洗濯カゴの代わりにしたいところです。

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ダンボールの資源が限られているのと、大きさを調整しやすくするため、ダンボールを一度バラしました。

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簡単な設計図も書いてみました。長さをきちんと量った工作作りなんて生まれて初めてです。

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息子も気になり、お手伝い。パンダの大きさを測ってくれています。

我が家の洗濯機はドラム式ではなく、縦型。ただの箱ではなく、洗濯機らしさを出すために、前面の上の部分に傾斜をつけ、そこにスイッチ類を配置しました。蓋がピッタリ閉まるように調整して完成です。

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製作時間1時間半。我ながら大満足の出来になりました。

完成!クライアントの反応は?

さて、依頼主である息子の反応はどうでしょう。

「洗濯機できましたー!」

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待ち時間が長くなってしまい、治療院のiPadに興味が移ってしまった息子、完全無視。

ちょっとしょんぼりしましたが、5分もすると息子はiPadに飽き、ダンボール洗濯機で猛烈に遊びだしました。

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自分の汚れ物に飽き足らず、家中の衣類や毛布を全て入れる勢いで投入し、スイッチを押しています。

気に入ってくれたみたいで、とても嬉しいです。

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気に入りすぎて、中に入ってしまいました。こだわった、傾斜の部分のガムテープが破れてめくれてしまいましたが、すぐに修復できるのがDIYのいいところですね。

息子のおかげで、自信が出てきたので、これからもいろいろ挑戦してみたいと思います。

子育ては、思わぬところで自分を成長させますね。