お魚くわえて

鍼治療が世界を変えるまでの記録

快気堂ができるまで 2

 

行列が絶えないほど繁盛していたというs先生の鍼灸院。さぞかし立派なものだろうと期待が膨らみます。しかし、一歩入ってみると、、、。

せ、狭い。
まず、待合室と思われる畳敷の6畳間、真ん中にストーブがデーンと鎮座し、さらに狭く感じます。
 内部見学01
ちなみに、上の写真の二人は不動産屋さんと父です。S先生の亡霊ではありません。
そして、奥には治療室と思われる6畳間、棚や床の間を後付けで設置しているので、実質5畳くらい。ここに、布団を直に敷いて治療していた模様。治療室と待合室を仕切るものは何もなく、また、治療室は自宅のキッチンと繋がり、仕切りはガラス窓なので、治療室はキッチンから丸見え。
内壁5
うーん、ここで、どうやって治療してたんだろうか、頭を悩ます作りです。話によると、ごろ寝している数人の患者を下ネタトークを交え、和気あいあいと次から次に治療していたとか。名人には最適の環境かもしれません。しかし、私は、一人一人の患者さん、そして一つ一つの症状にじっくりと向かい合っていきたいと考えています。そのためにはプライバシーへの配慮が重要であり、独立した治療スペースを作るための、ある程度の広さが必要となってきます。
どうしたものかと悩みながら、次に自宅スペースを見学。質素というか、倹約の結晶とでもいうべき治療スペースに比べて、自宅スペースはとても広くて、そして豪華。趣味が良いのか悪いのかわからないが、とにかく値段は高い事がひしひしと伝わるシャンデリアをはじめ、小学生の頃に思い描いた金持ち風の品々がずらり。
シャンデリア階段電気
階段の電灯は異国情緒あふれ過ぎだし、家の中なのに入り口にひさしのついた茶室もあったりと、スティーブ・ジョブズが見たら、テーマの不統一性と華美な装飾に激怒し、たちまち解雇を言い渡すであろう出来です。ソニーの前CEO、ハワード・ストリンガーなら喜ぶかもしれませんが。しかし、この変に過剰なところが笑えて気に入ってしまいました。ただ、治療室が、、、、居住スペースを削って治療室を広げれば良いのですが、果たして出来るのかどうか。悩む私に、一緒に来ていた父が白い歯を見せながら一言こう言いました、「できるよ!」。
根拠は無いが自信たっぷりな父の姿に、どういう理由か、現アメリカ大統領バラク・オバマの姿が重なって見えました。
今考えると、「できるよ!」の英訳が「Yes We can!」だったからなのかもしれません。
そして、この一言から、私たちの長い長い「ビフォア・アフター」計画が開始されたのです。
果たして、我々は、加藤みどりの声で「なんということでしょう!」を聞くことが出来たのでしょうか。
つづくJUGEMテーマ:健康