長崎の「こころ医療福祉専門学校」まで講演に行ってきました。
長崎までの長い旅路の果てに待っていたのは、歴史を変えた医療者の知識欲と、教師の熱い想いでした。
「鍼灸師って最高!」というメッセージは、長崎の学生に伝わるのか。
いよいよ、学生達と対面です!!
学校の大きさ
翌朝、永田亮太先生(亮鍼灸院)とともに「こころ医療福祉専門学校」へ徒歩で向かいました。
長崎は坂の街です。強烈な登り坂をいくつか越え、やっと見えてきた学校の想像以上のデカさに驚くとともに、山の上から見下ろす朝の長崎の風景の素晴らしさに、年甲斐もなくはしゃぐ44歳。
脇をすり抜けていく生徒達がクスクス笑っていました。ツカミはOKです!!(嘘)
学生
さて、いよいよ学生さん達との対面です。実習室に入ると20名ほどの学生さん達がいました。
年が明けたら国家試験が控えている3年生の皆さんです。
「おはようございます!」と挨拶すると、控え目な挨拶がパラパラと返ってきました。
勝手に関西や鹿児島のノリを予想していたので、肩透かしを喰らいましたが、むしろ奥ゆかしさに親しみを覚えました。
この感じ、北海道の学生の雰囲気にソックリだと思いました。
私の脱いだコートが落ちそうになったとき、女子が素早くダッシュしてキャッチしてくれました。グイグイくる感じではないけど、気を使っていただいているのが伝わり、一気に緊張が解けました。
お陰さまで、距離としては札幌から物凄く遠いけど、ホームのような気持ちでスタートできました。
デモ
「鍼灸師って最高!!」というメッセージを伝えるために、まず、本当に鍼灸が役に立つということを証明する必要があります。
そこで、冒頭から、症状のある人をその場で募集して治療するという真剣勝負に挑みました。
・慢性的な腰痛
・肩の痛み
・呼吸したときの背中の苦しさ
という3名の問題に対して、施術させてもらうことができ、結果が出ました。
これだけでなく、合間の時間に股関節の痛みを抱える学生さんにも施術させていただき改善できました。
さらに、運動時の足の甲の痛みを訴える学生さんには、永田先生に施術をお任せしました。永田先生は2本の鍼で見事な効果を出して、誰でも再現可能という新しい鍼灸の可能性を証明してくださいました。
実技
デモが終わった後、なぜ効果が出るのか、そしてそれがもたらす医療としての可能性について科学的なデータも交えてお話ししました。
研究の専門的な話が出てくるので、学生さんがついて来てくれるか不安なところでしたが、鍼の不思議な効果を目撃しているだけに、実感を持って聞いてもらえたと思います。
その後は、こちらがとったツボへ学生さんに鍼をうってもらい、効果を実感していただく実技練習を行いました。
この頃になると、初めは遠慮がちだった学生さん達も、色々と話しかけてくれるようになりました。
私たちがとったツボへ正確に鍼をすると、身体の離れた特定の場所におこる大きな変化が起こるという現象を、皆さん楽しそうに確認していました。
熱い視線と交流
実技の後は再び講義です。
「鍼灸師は最高!!」だけど、問題が無いわけではありません。むしろ、解決不能に思えるような多くの問題が、鍼灸師人生には待ち受けています。その壁をいかに乗り越え、鍼灸師としての夢を実現していくかについて、みんなで考えました。
90分の講義が2コマという長丁場でしたが、みなさん最後まで集中して聞いて下さいました。
学生さん達のイキイキとした眼差しが、私たちを幸せな気持ちにしました。
講義が終わった後も、たくさんの学生さん達から熱のこもった声をかけてもらえて、メチャクチャ嬉しかったです。
あとは、学生さん達の鍼灸に対する真摯な気持ちに応えられるよう、鍼灸師を取り巻く環境をできるだけ早く改善していきたい。まずは、技術を高める機会をもっともっと提供できるようにしたいと思っています。
さらば長崎
帰りは、長崎空港から羽田経由で帰ります。長崎空港は島を改造した半人工島に建設された珍しい空港で、島へ渡る長い橋からの景色に思わず歓声を上げました。
飛行機が離陸すると、今回の旅が走馬灯のように頭を駆け巡り、奥ゆかしいけど素直で真摯な学生さん達にまた会いたくなりました。
ありがとう長崎。また近いうちにに行きたいと思います!
そして、来年はすでに2つの講演が予定されています。鍼灸にドキドキワクワクしてもらえるよう、挑戦は続きます!!