憧れの土地『群馬』へ
みなさん、群馬と聞くとどんなイメージをお持ちでしょうか?
Google様で「未開の地」と検索すると1位と4位が群馬に関する情報です(2017年1月13日現在)。
私はそんな群馬に、「MMR」によって育まれた不可思議なモノに対する飽くなき野次馬根性がフツフツと刺激されます。
いつしか群馬は、私にとってどこよりも訪れてみたい憧れの地となっていました。
そして、2016年11月、ついに日本に残された最後のミステリースポット『群馬県』を訪問する機会が巡ってきたのです。
訪問の主な目的は、かねてより憧れていた某鍼灸院Yの見学でした。
群馬は、期待にそぐわぬ異世界臭が強烈に充満しており、私の人生観を改めざるを得ないような冒険旅行となりました。
今回は、私が体験したそんなミステリースポット群馬の魅力をお伝えしていきたいと思います。
『ホテルK』正義のおもてなし
某鍼灸院院長M氏の車に揺られ、私と相棒の小松田氏(平城鍼灸整骨院)が埼玉県との県境を越えて群馬に入国したのは午後10時を過ぎていました。
群馬県に入ると道路脇の街灯がなくなりました。行く先の見えない真っ暗な道は、異世界へと続くトンネルのように感じました。
目的だった某鍼灸院の見学を終え、M氏の車でM氏に手配していただいた『ホテルK(仮名)』へと向かいます。
「ホテルKは利用するのにちょっと注意が必要なんです。着いたら自分が案内しますね。」と語るM氏。
なぜM氏がわざわざ案内を買って出てくれるのか、その真意がつかめないまま、われわれの車は『ホテルK』に到着しました。
『ホテルK』に入って、一番最初に目に飛び込んできたのは、玄関の一番目立つ箇所に貼られている重要指名手配犯のポスターでした。
ホテルの顔である玄関に重要犯罪犯のポスター。
他のホテルではあまり経験のないこの事象。「大事な操作に協力しています!」という経営者様の実直さがビンビンと伝わってきます。重大犯罪を犯して罪を償っていない人間を許せないという、しっかりとした正義感も感じられ、このホテルの公平さも確約されたような気がしました。
そんなに犯罪者の訪問が多いのか?という一抹の不安は、自分の精神の軟弱な部分が浮き彫りにされた気がして、必死で飲み込みました。
『ホテルK』使用上の注意
玄関で靴をスリッパに履き替え、受付を済ませようとカウンターに向かいます。しかし、いくら探しても、従業員の姿が見えません。
机に残されたメガネ以外に、それらしき痕跡は見つけられませんでした。
無人のカウンターには鍵が置かれ、その上に紙が置かれていました。紙には簡単な挨拶とともに、私たちの名前と、使用する部屋がマークされたホテルの見取り図が書かれています。
唖然としている私と小松田氏に対し、M氏が「このホテル、従業員がほぼ全ての時間いないんです。だから自分が説明と案内をしますね〜」と何故か嬉しそうに語りました。
ここで、やっと車の中でのM氏の会話の意味が理解できました。『ホテルK』は従業員がいない上に、独自のルールが満載で、群馬初心者には全く勝手がわかりません。
しかし、マスター群馬、M氏の案内があることによって、ディズニーアンバサダーホテル以上の冒険と発見が可能になるのです。
そこで展開された物語は、私の持つホテルというイメージを粉砕するのに十分な破壊力を有していました。